特定疾患に指定されている神経性難病の一種、やや男性に多く見られ発症率は10万人に10人程度とかなり稀な病気です。脊髄と小脳が萎縮し、運動失調やパーキンソン病に類似した症状などを引き起こします。症状が悪化すると車椅子や寝たきり生活になってしまう恐れもあり、現代の医学では完治出来ない病気の一つとなっています。
考えられる症状として、次のものが挙げられます。多くは中高年で発症して10〜20年と進行が遅い特徴があります。
・歩行障害
・構音障害
・嚥下障害
・立ちくらみなどの自律神経障害
・無呼吸発作
・てんかん
・細かい動作が困難
・パーキンソン症状
・不随意運動
小脳とは、体の平衡感覚の維持や筋緊張などに関与する重要な場所です。何らかの原因によって機能が乱れる事で、様々な症状を引き起こしてしまうのです。この原因には遺伝性と非遺伝性が存在すると考えられおり、遺伝性は優性遺伝・劣性遺伝・染色体異常が原因として挙げられます。非遺伝性の場合の理由については、稀にアルコール中毒によって引き起こされる例もありますが、原因はハッキリしていません。
遺伝性か非遺伝性、またはそれらの因子に応じて脊髄小脳変性症は次の様に分類されます。
・フリードリッヒ病
・メンツエル型
・ホルムス型
・マリー病
・ルイバー症候群など
・オリーブ橋小脳萎縮症(脊髄小脳変性症で最も多いパターン)
・皮質性小脳萎縮症変性症
・線条体黒質変性症
・シャイドレーガー症候群など
肺炎や窒息などいくつかの合併症が存在します。脊髄小脳変性症よって命を落とす人は、この病気が直接的な原因ではなく合併症によって亡くなる人が大半です。その為、予後を少しでも安全に過ごす為にこれらの合併症に注意するべきです。中には合併症を治療する事で脊髄小脳変性症も緩和するケースがありますからね。
検査法には次のものがあります、それぞれの特徴や自分の症状を考慮して選択します。
初期段階では殆ど発見出来ず、ある程度進行していないと判別出来ないので早期治療としては役に立ちません。
目の回りに電極を付け、目の動きを電気的に計測する方法。ただし、脊髄小脳変性症において目の異常が出ない場合もありますので、決定的な診断とは言えません。
立った際の重心移動を計測し、姿勢反射失調かどうか判断します。
最初にお話した通り、完治や治療をする方法は存在しません。しかし、状態によっては確実ではないものの軽減する事が出来る場合もあります。何らかの合併症も伴い、治療可能な状況であればそちらの治療も行います。
初期症状の場合、構音障害や運動速度の改善に繋がる場合があります。ただし、効果は数時間程度しか及びませんので、根本的な治療法とは言えません。
手の震えと言ったパーキンソニズムを軽減する働き。
自律神経症状が現れる場合に使用、症状の緩和を試みます。
無呼吸症状が強く現われる場合に使用します。
日常生活を可能な限り自分の力で行ったり、適度な運動を行う事で症状の進行を遅らせられる場合があります。リハビリに伴い、廊下の間隔を広げる、トイレや階段に手すりを付けるなど生活環境を改善するとより効果的です。